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2025.09.15
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【お知らせ】豊田章男会長の書籍が発売されました

2025.09.15

9月4日、PHP研究所から「上司 豊田章男」が出版された。著者はトヨタの藤井英樹フェロー。2009年、豊田章男副社長の社長就任が決まってから、直属の部下として支えてきた。「上司と部下」として過ごした5012日。授かった教えとは?

「フェローという言葉には仲間という意味があるんだね。豊田章男の本当の姿を言葉にして伝えようといつも隣で黒鉛筆を持っている。部下ではなく仲間。それが私にとっての藤井君です――」

9月4日、PHP研究所から書籍「上司 豊田章男」が発売された。副題は「トヨタらしさを取り戻す闘い 5012日の全記録」。

著者はトヨタの藤井英樹フェロー。2009年、豊田副社長の社長就任が決まって以来、広報担当の業務秘書、スピーチライター、そして、トヨタイムズの編集長を務め、豊田会長を支えてきた。

※「会長」「フェロー」など役職名は、特に断りがない限り、現在のものを使用

冒頭のメッセージは、そんな著者の書籍の帯に豊田会長が寄せたものだ。

書籍には、2009年5月の出会いから2023年1月のトップ交代までの13年8カ月、日数にして5012日の闘いの中で、豊田会長と藤井フェローが「共同作業」で紡いできたメッセージの数々を収録。

どのような時間を共有し、何を教わってきたか、一日一日のエピソードが克明に記録されている。

前書きには、筆を執った理由がこう記されている。

「豊田さんが私に伝えてきた想い。その1つ1つが本当は38万人の部下に伝えたかったことだったと思う。だからこそ、この本を書くことで、豊田さんの想いをトヨタで働く多くの仲間に伝えたいと思った」

「さらに自動車は3万点の部品で構成され、550万人が関わるすそ野の広い産業であり、豊田さんの言葉を借りれば『みんなでやっている』産業でもあるので、できることならば、トヨタ以外の方々にもお伝えしたいと思った」

「組織」のセオリーではなく、「一人の人間」のセオリーで動く。そんな豊田副社長に広報機能の代表を自負していた藤井主幹(課長級)が2009年に出会った(肩書はいずれも当時)。最初は「何もかもがかみ合わなかった」という。

しかし、会社が創業以来の危機に何度も直面する中、満身創痍で孤軍奮闘する豊田会長に、組織や肩書を超えた「一人の人間」として向き合い、その想いを言葉にし続けてきた。

2019年には、編集長としてトヨタイムズを立ち上げた。すべてが手探りのなか、自らメンバーを集め、筆を執って、「想い」を伝える「リアルストーリー」のメディアとして育てていった。

冒頭で紹介したように、豊田会長は藤井フェローを「仲間」と呼ぶ。そんな「仲間」が初めて豊田章男を描いたのがこの書籍だ。

どんな人にも、仲間にしか見せられない素顔があり、打ち明けられない本音がある。豊田会長の闘う姿を、苦悩する姿を、嬉しそうに笑う姿を、伴走しながらずっと見てきた藤井フェローにしか描けないエピソードがいくつもある。

また本書では、本当は知られたくなかったであろう著者の苦悩、挫折、弱さもすべて、さらけ出されている。しかし、そうしたところにも、藤井英樹という一人の人間が、「組織人」の鎧を捨て、豊田章男という一人の人間に向き合い続けた証を感じることができる。

組織で働くなかで、いつの間にか忘れてしまっている大切なこと。そこに目を向けるいくつものきっかけを与えてくれる一冊。それぞれの経験と重ね合わせながら読んでいただきたい。

【上司 豊田章男――トヨタらしさを取り戻す闘い 5012日の全記録】
・著者:藤井英樹(トヨタ自動車フェロー)
・発売:9月4日
・定価:2,200円(税込み)
・出版社:PHP研究所

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