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垣根なき工場 "共創"と"共挑"で生き続ける未来へ

2026.02.20

足回り部品専門工場として常に競争にさらされてきた三好工場。メガサプライヤーに加え中国新興サプライヤーも成長を見せる中、仲間が同じ闘志を持ち続け、生き抜くための進化に迫る。

継承編でたどった三好工場の歴史。足回り部品専門工場として誕生して以来、メガサプライヤーとの競争の中で生き残るべく、技術を育て上げては外部へ移管。エンジン部品や環境特化部品など、新しい部品・技術にリソーセスをシフトさせてきた。

そんな三好工場は存続のため、新たなフェーズに足を踏み入れている。

トヨタの工場で社外メーカーが部品生産

メガサプライヤーに加え、勢いを増す中国の新興サプライヤーとの闘いに備えて、三好工場は2028年、大きな変化点を迎える。

ジェイテクトが設計・開発し、三好工場が生産することになったドライブシャフトについては、第2、3、4機械工場にまたがっていた構成部品の生産を第2機械工場に集約。

さらに、そこでの仕上げ加工を、材料や素形材の供給元であった三五に移管する新たな体制を取ろうとしている。

事業移管に向けスペースの確保が進む第2機械工場

三五は自動車の排気系製品やボディ部品をはじめ、鉄鋼二次加工製品を生産する部品メーカー。三好工場の操業開始から長きにわたり、取引や出向を通して関係性を築いてきた。

今回の事業移管には競争力向上に向けた二つの狙いがある。一つは自動車の電動化の波を受け、鉄鋼二次加工製品の減少が見込まれる三五の人的リソーセスを活用すること。もう一つは、移管によって生まれたスペースで“自働化”*・“整流化”の考えに基づく、より効率的なドライブシャフトの生産を行うことだ。

*機械に異常が生じたら、自動で止まる(止める)ようにすることで、不良品の発生を防止すること。人が機械の見張りをする必要がなくなるため、生産性の向上を図ることができる

三五の五堂真志 事業移管準備室室長は、1988年に三好工場へ出向し、冷間鍛造を学んだ。90年に三五でも鍛造生産を立ち上げたことから「三好工場と三五は親子のような関係性」と表現する。

そんな五堂室長だが、これまでの事業移管との違いを感じているという。

三五 五堂室長

今まで事業移管を受けてきたときは、トヨタさんの工程を三五に持ってきていましたが、今度はトヨタさんの中に入り込んで、一緒につくる。

トヨタさんのすごいところは、たとえ設備が古くなろうとも高い技能でメンテナンスし、高精度の加工を維持している点だと考えています。今回、トヨタさんの設備を譲渡いただき、三五として新たなモノづくりに挑戦するので、まずは同等の品質を継承できるように努めたいです。

さらに性能や機能を勉強し、材料メーカーから提案型の部品メーカーになっていく。トヨタさんがつくっているものをただ安くつくるだけじゃなく、トヨタさんの想いを継承しつつ、素材から部品の完成までを一気通貫でつくる三五だからこそ出せるメリットを追求していきたいです。

三好工場が繰り返す事業移管と、それに伴う設備やオフィスのレイアウト変更は、三好工場と移管先だけの影響にとどまらない。

継承編でも紹介した、三好工場で設備やオフィスの清掃を任されている豊三工業の加藤武憲社長はこう語る。

豊三工業 加藤武憲社長

三好工場さんのチャレンジは、我々にとってもチャレンジです。設備やレイアウトの変更に合わせて働き方を変えてついて行っています。

共存しながら三好工場さんのますますの繁栄をお手伝いできればと思います。

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