豊田章男会長が日本時間11月18日、欧州で最も栄誉ある自動車賞の一つ「ゴールデン・ステアリング・ホイール」を受賞した。喜びの声をお届けする。
日本時間11月18日、ドイツ・ベルリンで「ゴールデン・ステアリング・ホイール(GSW)」の授賞式が行われ、豊田章男会長が「Lifetime Achievement Award(生涯功労賞)」を受賞した。
「日本もドイツのように『クルマが我が国の文化だ』と一番に答える国であったら、我々はどんなに嬉しいだろうと感じます」
日本自動車会議所会長に就任した際、このように語っていた豊田会長。自動車の歴史が深い欧州・ドイツには特別な想いがある。同賞の受賞をどう受け止めたのか?
ゴールデン・ステアリング・ホイールとは?
1976年に創設されたGSWは、ドイツの自動車専門誌『Auto Bild』とタブロイド紙『Bild am Sonntag』が主催する、欧州で最も栄誉ある自動車賞の一つ。
毎年選出されるクルマは、ドライビングダイナミクス*、コネクティビティ、デザイン、コストなどの観点で選考される。2025年は8部門4特別賞が設けられたが、残念ながら日本車の受賞はなかった。
*「走る・曲がる・止まる」といったクルマの基本性能。
ちなみに近年のトヨタ・レクサス車だと、GRヤリス(2021年・35,000ユーロ以下のベストカー)、UX300e(20年・ベストイノベーション)、GRスープラ(19年・スポーツカー部門)が栄光に輝いた。
個人は、自動車業界での功績が認められた人物に授与される。こちらはクルマと異なり不定期。
過去の受賞者には、ヘンリー・フォード(1983年)やミハエル・シューマッハ(1993年)ら。時代に先駆けてBEV(電気自動車)普及をけん引したイーロン・マスク(2014年)も受賞している。
今回、豊田会長は「2009年の社長就任以降、リコール問題など数々の危機を乗り越え、トヨタのみならずグローバルに自動車産業をリードしてきた功績やモータースポーツへの貢献に対する敬意を表するもの」として選ばれた。
授賞式では「血にガソリンが流れているような情熱を持ち、レーシングドライバーとしても活躍しています。自動車分野では、まさに生きる伝説です」と紹介された。
スケジュールの都合で授賞式の参加は叶わなかったが、代わりにビデオメッセージを送った豊田会長。トロフィーは、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ選手が受け取った。
前置きが長くなった。ここからは豊田会長の喜びの声をお届けする。