2025.11.12
今年の1月に東京オートサロンで「モリゾウの10大ニュース」の1位として発表されたミッドシップ「TGRR GR Yaris M Concept」が、ついにS耐岡山で走り出した。
速さも見せた新エンジンとミッドシップのポテンシャル
2つのグループに分け、それぞれ3時間レースの形式で争われた第6戦。「ST-Q」というスーパー耐久未来機構(STMO)が認めた開発中の車両が参加できるこのクラスで出場する「TGRR GR Yaris M Concept」はグループ2としてST-1、ST-2などのクラスも含め31台のクルマと競い合った。
初戦の目標は完走として出場したこの大会だが、予選で4位のタイムをマークし、4番グリッドからスタートしたレースでは、一時、トップでレースをリードし、順調に周回を重ねる。
結果は完走だけではなく、グループ2総合3位という速さでミッドシップのポテンシャルも示した。
マイナートラブルは出たものの、大きなトラブルもなく完走した「TGRR GR Yaris M Concept」。しかし、このクルマは大きな課題と戦い続けているという。それが冷却問題だ。
フロントにエンジンがあるクルマは走っているだけでフロントに冷たい風が入るが、エンジンがドライバーの後ろにあるミッドシップでは、冷たい風がエンジンに当たりにくくなる。
いかに冷たい風を入れて冷やすか、試験やサーキットの占有テストなどを何度も徹底的にやってきている。今も苦労しているが、この経験がクルマづくりを変える可能性があるという。