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2025.07.15
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合言葉は「Weavers Are the Heart of Woven City」 住民受入の準備着々

2025.07.15

オフィシャルローンチを今秋に控えるウーブン・シティ。準備が進むのはインフラだけではない。今回は住民の募集や受入に取り組むチームに話を聞いた。

「Weaving the Future(未来を紡ぐ)」と書かれたのれんをくぐると、芝生にクッション、机の上にはお菓子。

スクリーンに投影されるのは、ウーブン・シティの映像。芝生に座る人たちはリラックスした表情で手元の資料にメモを残していく。

ピクニックのような、会議のような、何とも不思議な光景だが、実はこれ、5月に実施したウーブン・シティ(静岡県裾野市)の住民候補に向けた説明会の一幕。

今回、街の周辺で働くトヨタ関係者向けの住民募集説明会で会場となったのは、ウーブン・シティの向かいにあるトヨタ自動車東日本の富士裾野テクニカルセンター(2025年7月1日付けで「東富士総合センター」から名称変更)。

“説明会”と聞くと会議室に長机をイメージする読者もいるかもしれない。事実この会場も、普段は以下の感じ。

ウーブン・シティ関わる人たちの取り組みや想いを紹介してきた本連載。今回は、この一風変わった説明会も含めて、住民候補の応募から入居、そして退去にいたるまで、さまざまな場面で汗を流すウーブン・バイ・トヨタ(WbyT)のメンバーに話を聞いた。

Heart of Woven City

ウーブン・シティでは、この街で暮らす人たちや訪問者を“Weavers(ウィーバーズ)”と呼ぶ。6月の取材時は、今秋のオフィシャルローンチに向けて、住民としてのウィーバーズの受け入れ準備が進んでいた。*
*訪問者としてのウィーバーズ受け入れは、2026年度以降を予定している。

ウーブン・シティの入居は、「『幸せの量産』を目指す実証実験の街」という理念を理解し、共感したうえで、本人の希望や、WbyTから提供できる間取り、実証の内容などさまざまな要素の掛け合わせで決まる。

WbyTが大切にしている合言葉は、「Weavers Are the Heart of Woven City(ウィーバーズはウーブン・シティに欠かせない存在)」。

ウィーバーズ(住民)募集HPや、今回の説明会を企画、運営してきた楠理紗子さんは、この言葉に込めた想いを次のように説明する。

楠さん

「発明したいものがあるインベンター(発明家)がいても、ウィーバーズがいないとできないんです。ウィーバーズがいないと成り立たない、それぐらい大事な存在なんです」という想いは、一番初めの応募のタイミングから、説明会やそれ以降の場でもずっと変えずにお伝えするようにしています。

これは(住民募集の)初めから最後まで一貫してメッセージングしています。

「実証実験の街」と聞くと、どうしてもインベンターや、発明の内容に目が行きそうになるが、実生活を通じてリアルなフィードバックを得られるのがこの街の特徴。

だからこそウィーバーズもインベンターも、等しく欠かすことができない存在と考えている。

こうしたメッセージは、トヨタ関係者にも、将来入居する一般の方にも同じように丁寧に説明していくという。

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