ウーブン・バイ・トヨタ（WbyT）が開発を進めているソフトウェアづくりのプラットフォーム「Arene」。もっといいクルマづくりのために、安全安心かつ高品質なソフトウェアをスピーディーに開発するための重要な土台となる。

構成する要素は以下の3点だ。

新型RAV4は、Areneを取り入れることで、お客様により安全安心に移動の楽しさを提供する。トヨタではここを皮切りに、SDV*の開発を本格化していく。
^{* Software Defined Vehicle（ソフトウェア・ディファインド・ビークル）。ソフトウェアの更新で機能をアップデートすることを前提に設計・開発されたクルマ。}

世界180以上の国と地域で使われ、累計販売台数は1,500万台を超えるRAV4。WbyTの隈部肇CEOは報道陣に対し、「多様なデータが集まることで、Areneが継続的に進化できること、町いちばんのクルマづくりにも貢献できる」とし、次のように続けた。

「RAV4でSDVの量産の第一歩を踏み出しました。今後もSDVの一番の目的である交通事故ゼロ社会を目指して、Areneを進化させていきたい」

1989年の東京モーターショーから5年後、初代RAV4がクロスオーバーSUVという世界を切り拓いてから約30年。6代目からトヨタのSDVの歴史が紡がれていく。

サイモン・ハンフリーズCBO（チーフ ブランディング オフィサー）が開発に込めた想いを語った。

100年以上にわたり、クルマは「冒険したい」という人間の根源的な欲求を引き出してきました。
For over 100 years, the automobile has tapped into the fundamental human desire to explore...

その結果、我々は移動の自由を手に入れ、クルマは日常生活に欠かせないものになりました。
It gave us freedom of mobility...and we shaped our lives around it.

バブルカーからマッスルカーまで…。
From bubble cars...to muscle cars...

20世紀の最初の80年間、素晴らしいカーデザインが数多く生み出されてきました。にも関わらず、大衆車の形は驚くほど不変だったのです…。
For the first 80 years of the 20th Century, there were all kinds of wonderful car designs. But during that time...the everyday car remained remarkably consistent...

1980年代の子どもにクルマの絵を描かせたら、きっと1950年代と変わらずこんな絵を描いたでしょう。
If you asked a child to draw a car in the 1980’s, just as in the 1950’s, it would probably look something like this.

しかし1989年、東京モーターショーで異変が起こります。後にRAV4となるコンセプトカーが公開されたのです。
But in 1989, at the Tokyo Motor Show...something happened. The concept car that was to become the RAV4...was revealed.

すごく個性的で、見ているだけで楽しいクルマです。
It was quirky. It was a bit of fun.

この1台がまさかクルマの未来を大きく変えるとは、当時は誰も思っていなかったでしょう。
No-one at the time would have thought, that it was about to change the automotive world.

小さなモノコックSUVが、歴史を大きく変えた。
But that’s exactly what this little monocoque SUV did.

なぜならその日から、クロスオーバーSUV RAV4は、多くの人に新たな選択肢を創り出したのです。
Because from that day onwards...the crossover RAV4 gave the everyday car buyer...a new choice.