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2025.07.25
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砂漠で迷子?トヨタ社員がヨルダン・サウジで"冒険者"となる初ラリー

2025.07.25

女性の運転が制限されていた最後の国、サウジアラビア。美しい大自然の中で繰り広げられる女性専用のラリー「Rally Jameel」にGR社員が参戦!

くねくね、びりびり

さて、TGR SAKURA JAPANはスタート地点であるヨルダンに入国すると、同国でトヨタ車、レクサス車の輸入、販売を行うセントラル・トレード・アンド・オート・カンパニー(以下CTA)から参戦する4名から熱い歓迎を受けた。

CTAチームには、2022年に世界各地の大陸予選を勝ち抜いた女性ドライバーが競うFIA Rally Star Women’s Finalへの出場権を獲得した、ヨルダン出身のラリードライバー、ファラ・ザカリア選手がおり、他の3名は初心者とのこと。

ファラ選手による初心者向けラリー勉強会に参加させてもらった北原選手、永薮選手。

ファラ選手(写真右)から教わる北原選手と永薮選手

永薮選手はこの時のことを「初心者みんなで、まったく分からなかった状態から少しずつ理解していって、共通の目標に向かって進んでいくことが楽しかったです」と振り返った。

レース中は、ロードブックに描かれたチューリップ(指示図)や方角をコドライバーが確認し、ドライバーへ的確に伝えることがカギとなる。

赤枠内のイラストが、「山」のチューリップ(指示図)。隣の矢印と合わせると、「山を左手に見て斜め右へ」という指示と読み取れる。水色枠内「290.69」は走行距離、黄色枠内「30°」が方角を表している

ファラ選手から「チームワークが大事」と教わった2人は、ロードブックにとある工夫を…。

永薮選手

「正しさ」ではなく、2人にとっての「分かりやすさ」が重要だと思っています。

だから私たちは、「Twisty」を「くねくね」、「High Voltage Tower(送電塔)」を「びりびりタワー」と表現して、スムーズに連携がとれるように工夫しました。

日本語でメモを残す永薮選手。赤枠内のマークが「くねくね」

普段は業務で関わることがほとんどなく、入国前は互いに挨拶を交わす程度だったが、練習や勉強会を通じてお互いを知っていった。ここまでしっかりと会話するのは初めてという2人。レース直前に互いに期待することを聞いた。

北原選手「永薮さんはきちっと細かいところまで勉強したり、真面目だなって思います。私は割と適当人間で、なんとかなるでしょっていうタイプなので、私が抜けてしまう細かいところを補ってもらえるとありがたいです…(笑)」

永薮選手「私は結構落ち着きがないタイプなので、迷子になったりしたら多分パニックになると思います。そこはお姉さんに精神的にサポートいただきたいなと…。『落ち着いて!大丈夫だよ』って(笑)」

北原選手「私は焦りがまったく表情に出ないタイプなので、そこは任せて(笑)」

この会話をよく覚えておいていただきたい…。

初めての砂漠走行に立ちはだかったのは…

そして幕を開けたRally Jameel2025。

SSスタート直後、北原・永薮選手の前を走る5台がバラバラの方向に!これには2人も困惑。

しかし、時間とともに2人は冷静に。自信をもてる道まで戻り、落ち着いて認識を合わせて進み直したことで「絶対これだ!」という道を発見し無事通過。早々のリタイアを免れた。

なんとかフィニッシュした2人。1日目にドライバーを担当した北原、コドライバーを担当した永薮はそれぞれ、こう振り返る。

北原選手「1日目に学んだことは「自分たちを信じること」でした。最初は前を走るクルマに惑わされてしまったけど、周りを見るのではなく、自分たちが「正しい」と思う道を走ることが大事だなと感じました。」

永薮選手「これまで予習していたチューリップを、実際の地形で確認できたのは良かったです。初めて見る地形ばかりでワクワクしました!

砂漠は道がガタガタしているうえに、チューリップが100mごとに刻んで出てくるので時速50kmでもすごく速く感じました。特に速めのアベレージスピードが設定された区間では、次々と指示を正確に読み解いて伝えなければならず、コドライバーとしての役割が忙しくて大変でした。」

早速砂漠の洗礼を浴びた2人。一定の速さを保って走行しなければならないアベレージスピード区間に入る前は、特に落ち着いて認識を合わせたという。「さあ行くぞっ」。気合を入れてアクセルを踏もうとしたそのとき、Rally Jameelならではの出会いが…!

「気まずい時間が流れました(笑)」と永薮選手は笑った。

ラクダとツーショットを撮る北原選手
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