3つの衝撃のモビリティの正体とは!? 記事後半ではトヨタが漢字で「障害」と表記する理由も!
④障害への理解を深めるために何が必要か?
車いすで電車やバスに乗ると「邪魔だ」と言われることもあるそうだ。
トヨタループス 森川
電車に乗ると、欧米の方はさっと席を譲ってくれるんです。日本人は照れくさいのか「どうぞ」とならないことが多い。教育の差があるかもしれません。海外では障害がある方も堂々とされていることが多い。この差は敵わないなと思いました。
トヨタ自動車 植田
先日ジムに行こうと家を出たら、私より背が大きい子どもたちに囲まれて、身長を馬鹿にされたんです。また同じように囲まれるんじゃないか、もしかしたら暴力を振るわれるかもと思うと、ジムに行くのが怖くなって…。私も教育の重要性を感じました。
トヨタループス 外輪
昔、娘が保育園に通っていたとき、娘の友だちが私の補聴器を指さして「それなに?」と聞いてきたんです。それが嬉しくて「耳が聞こえないから、聞こえるようにするものだよ」って言うと「へー!」って素直に受け入れてくれて。
でも、親御さんたちは「そんなこと聞いちゃダメ」って…。私は聞いてくれたほうがありがたいのに。
家に帰って「友だちにお母さんの耳のこと聞かれる?」って確認したら「よく聞かれるよ!」って。なんて答えるのと聞いたら「うちのお母さんは普通に喋るから全然困ってないよ」と。
それを聞いたとき、すごく感動したんです。やっぱり小学生など、頭が柔らかいときに障害について学ぶ機会があったほうが自然に受け入れられるのかもしれません。
世の中には「障害のある人への接し方が分からない」と距離を取る人もいるのが実態だ。だが、そういう意識こそがバリアのない社会を遠ざけてしまう。
読者のみなさんも、上司や部下、友人とコミュニケーションをとる際は、相手の気持ちを考えて接しているだろう。分からない場合は直接会話して、その人の働きやすさや可能性を一緒に考える。それは障害の有無に関係なく同じはずだ。
今回は約7,000文字の長文記事。ここまで読んでいる方はきっと少数。今ここを読んでいるあなたは「障害とは何か」「当事者の本音はどうか」を知ろうとする優しさを持っている人に違いない。
だからこそお伝えしたいことがあります。どうか「障害とは何か」、近くの人たちに投げかけてくれないでしょうか?
可能性を信じて一歩一歩前へ進もうとする人がいる。
その人たちに、壁をつくってしまう人になるか。一緒に壁を壊していく人になるか。
最後まで読んでくださったみなさんは、きっと後者になっているだろう。